谷沿いで、春告鳥の初音を聞き、足元には春を待つフキノトウの息吹きが伝わる。
握った手竿に強い糸鳴りが走る、取込みの緊張が胸を踊らせる。
清流「岸田川」で体感できる渓流釣りの醍醐味である。
かじかんだ指先に息を吹きかけ、釣り上げた一匹のヤマメが夕食のテーブルに並び、もぎ取った小さなフキノトウが天ぷらとして小皿に盛られる。
少し熱めの日本酒をチビリチビリ、まさに至福の一時である。渓流の釣り人だけに許される早春の一コマである。
春の訪れは三寒四温の繰り返しからと言われます。
穏やかに迎えた新年にホッと一安心したのも束の間、「節分冬中」の諺通り2月に入ると繰り返しの豪雪に見舞われました。